Cremaster & Angharad Davies
『Pluie fine』
Potlatch|P 312|Digipack CD
曲目: 1. embrun (15:00)、2. bruine (14:01)
3. crachin (15:45)
演奏: Cremaster: Alfredo Costa Monteiro
(electro-acoustic devices, speakers, electric guitar)
Ferran Fages (feedback mixing board, electro-acoustic devices)
+ Angharad Davies (violin)
録音: 2010年9月-2012年7月
デザイン: Octobre
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ジョナス・コッシャーやルカ・ヴェニトゥッチらとアコーディオン・トリオ「300 BASSES」を組んで、サウンド・インプロヴィゼーションの極北をいくようなアルバムをリリースしたばかりのアルフレッド・コスタ・モンテイロが、前作につづけて、バルセロナの即興シーンで知りあったフェラン・ファヘスと2000年に結成したデュオ “クリマスター” のアルバム『プリュエ・ファイン』(「pluie」は仏語の「雨」、「fine」は英語の「晴」)を、ポトラッチからリリースした。ロンドンを拠点に活動しているヴァイオリン奏者アンガーラド・ディヴィスとの共作だが、製作過程から想像すると、おそらくここ数年の演奏のなかから選抜したクリマスターの音源を母体にしながら、ディヴィスとやり取りして新たに音を重ねていき、最終的な作品として完成させたようだ。アンガーラドは “ロンドン・サイレンス” の立役者のひとり、ハープのロードリ・ディヴィスの実姉にあたり、ロードリがハープにおけるオルタナティヴな演奏法を開拓しているように、アンガーラドもまた、演奏法を工夫したりプリペアドの手法を使うなどして、ヴァイオリンの潜在的な可能性を拡大しようとしている。本盤に収録された楽曲はいずれも、エレクトロ・アコースティックのサウンド流を、(想像されたレイヤー上で)緻密に構成していった音楽といえるだろう。
「【CD】300 BASSES: SEI RITORNELLI」(2012-10-27)
「Lucio Capece: Zero Plus Zero」(2012-04-21)
「村山征二郎/ステファーヌ・リーヴ」(2012-01-07)
「ジャン=リュック・ギオネ/村山征二郎」(2012-01-06)
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