金子雄生+河崎 純
『ふたつの月』
金子音楽工房|KOK-01|CD
曲目: 1. Les deux lunes (10:51)
2. マグリットの傑作 ~Le chef-d'oeuvre~ (11:31)
3.「月が綺麗ですね。」(1:26)、4. 上弦 (11:09)
5. Before dawn (10:10)
演奏: 金子雄生(cornet, pocket cornet, kalimba, bells, voice)
河崎 純(contrabass)
録音: 2013年1月17日
場所: 蔵のギャラリー 喫茶「結花」
発売: 2013年4月
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トランぺット/コルネット奏者の金子雄生(かねこ・ゆうせい)が、コントラバスの河崎純と共演した『ふたつの月』が、金子が主宰するレーベル「金子音楽工房」からリリースされた。収録場所となった「結花」(ゆい)は、千葉県松戸市にあるギャラリー/喫茶店で、明治八年(1875年)に建てられた所沢市の見世蔵(店舗や住居を兼ねた土蔵)を移築して作られた、木のぬくもりのある空間である。演奏はすべて即興によるもので、ジャケットには「フリー・インプロヴィゼーション」の記載もあるが、あえてそうしたジャンル名を付すならば、金子雄生の音楽は、卓抜なそのアーティキュレーションとともに、明快なまでの形式性を備えたものであり、合衆国におけるフリージャズ以降の展開として、いまでは歴史的にとらえられているだろうクリエーティヴ・ミュージックの時代の空気感を、いまに伝えるような性格の演奏となっている。モダンなスタイルから感情表現にいたるまで、徹頭徹尾、スタイリッシュなジャズと呼べる金子の演奏は、デュオの相方をつとめる河崎純が、楽器の響きや演奏を、分節することのできない、まるごとの身体的現象としてあらしめる即興演奏をしているのに対し、むしろ対極をいくものとなっている。
※本盤は下記にある金子雄生さんのサイトから購入が可能です。
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